裁判と見た目は関係するのか?
民事裁判において,当事者の見た目って,裁判官の心証や判決に影響を与えることがあるのでしょうか?
民事裁判の場合,本人尋問の際の当事者本人の供述の態度や雰囲気も,「弁論の全趣旨」と言って,裁判官の心証に影響を与える可能性があります。また,判決文に記載されたりはしないものの,裁判官も人間ですので,供述や証言が信用できるかどうか判断するときに,見た目が影響しないわけではないと思います。
ただ,スーツをきて,きっちりと化粧などをして,しっかりした人物に見せれば絶対によいのかというと,常にそうとは限らないと私は思っています。
たとえば,「被告に言葉巧みにだまされた!」という裁判なのに,だまされたはずの原告はきっちりした身なりでハキハキ供述していて,だました側の被告がパッとしない身なりでボソボソと供述していたら,「本当にこんな人にだまされたのだろうか?」と思う人がいてもおかしくありません。
結局のところ,その人の普段どおりの身なりや雰囲気で法廷にくるのが,一番よいのではないかと思っています。たとえば,普段は現場仕事で作業着ばかり着ている人が,仕事に絡むトラブルで証言するのであれば,作業着で来てもらってよいと思うんですよね。その人の普段の雰囲気が裁判官に伝わると思いますし,また,本人も慣れないスーツを着るよりも,普段の作業着の方が緊張がほぐれるのではないかと思います。
というわけで,当事者の見た目は裁判官の心証に影響を与えることがあるけれども,特に普段と違う作戦などを考えるのでは無く,自然体で臨むのが一番いいと筆者は考えています
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