現地調査はとても大変?

弁護士 中井陽一

2014年01月29日 09:45

 弁護士って,外に出て行って現地の調査をしたりすることがよくあるって知っていますか?

 テレビドラマの場合,弁護士だけでなく,検察官や裁判官まで,外に出て証拠を集めたりするシーンがありますが,検察官・裁判官の場合には実際のところそのようなことはほとんどありません。他方で,弁護士の場合,現場に調査に行くことも少なくありません。
 筆者のように,一般市民の裁判を扱っている弁護士で,最も多いケースの一つに,相手の自宅調査があります。相手が自宅に住んでいるのに,裁判所からの訴状を受け取らないときには,裁判所に「相手は絶対にここに住んでいますよ」という報告書を提出しなければなりません。
 その際には,単に住民票を出したり,普通郵便が届いたという報告書ではだめで,現地を調査して,写真等を撮らないといけないんです。

 この点,裁判所は,結構安易に,弁護士に指示をしてきます。「呼び鈴を何度も押しましたか?」とか,「近所に聞き込みをしましたか?」とか,「電気メーターの動きを確認しましたか?」などです。指示するのは簡単ですが,実際には,訴状を受け取らないような相手なので,ガラの悪い相手であったり,治安の悪い地域に住んでいたりすることもよくあります。そんな相手の自宅に行って,何度も呼び鈴を押し,近所に聞き込みをしたり,電気メーターを確認したりするなんて,結構大変ですし,緊張します。
 でも実は,一般の裁判を扱っている弁護士なら,ほとんどが通る道なんですよね。別に悪いことをしているわけではないのですが,こっそり写真を撮ったり聞き込みをしていると,なんかこっちが悪いことをしているような気になってしまいます。

 まあ,そういうちょっと危ないような思いを経験した事件って,数年経ってもすごく覚えているものなんですよね


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