司法修習終えたての弁護士は即戦力になれる?

弁護士 中井陽一

2017年06月07日 08:33

 全く新人の弁護士でも、通常、ロースクール(または予備試験)を経て、司法試験に合格し、約1年間の司法修習を経て、最終試験(二回試験)にも合格しています。
 では、それだけ法律の研修を積んできているのであれば、司法修習を終えたての新人弁護士であっても、ある程度即戦力になれるものなんでしょうか?



 結論から言えば、司法修習終えたての新人弁護士って、「会社に入り、新入社員全体の集合研修を終えたばかりの新社会人」くらいのイメージですね。
 ある程度の規模の会社であれば、入社した後、1、2週間~数か月くらい、人事部主導による新入社員全体の研修がありますよね。その研修を終えた後、それぞれ配属地へと巣立って、配属地でさらにOJTが行われることが多いと思うんですが、当初の集合研修を終えた程度の戦力の新人弁護士が多いかなと思います。

 まず、ロースクールや、司法試験のための受験勉強は、弁護士の業務そのものではありません。もちろん、受験時代に習った法律や判例は、弁護士になってからも使いますが、これらは弁護士業をするための当然の「道具」であって、むしろ身につけていなければ弁護士にはなれない、というレベルのものです。
 また、司法修習中は、相談に立ち会ったり、裁判文書の起案をしたりしますが、自らが主体的に責任をもってやるわけではないですし、1つの事件を最初から最後まで見られることもほとんどありません。

 そういう意味では、司法修習を終えて弁護士になったからといって、最初から即戦力としてバリバリやるというのは、なかなか難しいと思うんですよね。
 もっとも、一般の会社でも、まだ集合研修を終えて配属されたばかりなのに、センスがよくて、早速戦力になってくれる人ってたまにいますよね。弁護士も同じで、修習を終えてすぐでも、バリバリと戦力となって活躍したり、即独して問題無くやっていける人もたまにいるなあ、という感じですね


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