弁護士は得意分野なら嘘を見抜ける?
弁護士、特に地方の町弁の仕事は、紛争のまっただ中に割って入る仕事ですし、当事者の主張が真っ向に対立し、どちらかが嘘をついているという場面にもよく遭遇します。
では、弁護士の経験が長いと、「この人は嘘をついている」と見抜けるようになるのでしょうか?
結論を言うと、
・その人の目を見たり話し方などで嘘かどうかを見抜くのは難しい(弁護士だからと言って見抜けるわけではない)
・ただ、よく扱っている分野だと、話している内容が不自然とか、あるはずの証拠がないなど、そのような面から「この人が言っていることは信用できないのではないか?」と勘づくことはよくある。
という感じですね。
これって実は、裁判官の考え方もほぼ同じなんです。
裁判官は、当事者や証人の供述が信用できるかどうかについて、見た目や態度などで判断しているわけではありません。
話している内容を、経験則、他の証拠や間接事実と照らし合わせて、不自然・不合理と言えるのか、それとも自然かつ整合性があるのかで判断しています。
ちょっと極端な例ですが、不倫の慰謝料請求訴訟において、
「ラブホテルには行ったけど、話をしていただけで性行為は一切していません」
と供述しても、信用できませんよね。
これは、供述者の話し方や態度で判断しているのではなく、「ラブホテルは恋人同士が性行為をするために行く場所であることが多い」という経験則に照らすと、当事者の供述は不自然であるとして、信用できないという判断をしているわけです。
もちろん、ラブホテルに行っても性行為などは一際せず、ゲームしかしていなかったという人もいるとは思います。
ただ、民事裁判って、結局は経験則や証拠から「自然か不自然か」で判断するしかないことが多く、不自然な主張や、経験則から言ってあまり考えられない主張の場合、たとえば当事者的には真実であったとしても、裁判官に認めてもらうのはなかなか難しいことが多いですね
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