六法はやっぱり紙ベース?

弁護士 中井陽一

2018年05月17日 10:04

 世の中、資料や書類を紙媒体で保管・持ち歩きするのではなく、どんどんデータ化されていっていますよね。
 弁護士にとって必携とも言える仕事道具である「六法」も、もはや弁護士も紙媒体の六法は持たずに、データで所持するだけになるのでしょうか?



 おそらく、今現在、六法はデータしか持っていませんという弁護士は少ないと思いますし、これからも紙媒体の六法を愛用する弁護士はなかなか減らないのではないかな、と思います。

 弁護士が法律を引くときって、必ずしも引く前から特定の条文や特定の文言を決めて検索しているわけではないことが多いんです。
「あれ、これは民法の遺留分が問題になるな… でも何か例外はなかったっけ?」というような、ちょっと漠然とした探し方のことも多いです。

 そうして、六法で民法の遺留分の条文のあたりのページを引き、その周辺をざっと見ているうちに「おっ、この条文が使えそうだ」とか、めくっているうちに遺留分の前の遺言の条文のあたりに「っていうか、この条文も利用できないか」というように、条文と頭の中の引出しが結びついていく、ということがあるんですよね。

 なぜか、そのような結びつきって、データで見ていてもあまり発見がなく、紙媒体で六法をめくる方がはるかに発見が多い気がします。おそらく、同じ感覚の弁護士は多く、紙媒体の六法はこれからも愛用されるんじゃないかと思うんですよね。

 とはいえ、今後10年、20年と経つと、そもそも電子書籍に慣れすぎていて、ページをめくるのが苦手な人たちが弁護士になっていき、紙媒体の六法もなくなってしまうのかもしれませんね

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