弁護士は居留守を使うの?
法律相談をしていると,よく,「相手の弁護士が居留守を使っている。けしからん」という話を聞くことがあります。本当に,居留守を使う弁護士っているのでしょうか?
よくよく話を聞いてみると,次のようなケースにあたることが多いようです。
①いつ電話をしても留守なので,「そんなにいつもいないはずはない。居留守だ」と思うケース。
②弁護士が事務所にいるのに,事務員が「おつなぎできません」とばかり言うので,居留守だと思うケース。
③事務員に対して,折り返しかけてくれと伝えたのに,いつになってもかけてこないので,居留守だと思うケース。
このうち,①ですが,実は弁護士ってみなさんが思うよりも事務所にいません。外部の法律相談に出たり,裁判に行ったり,弁護士会の委員会に出たりなど,1日中事務所にいないことも少なくありません。ただ,相手方からすれば,そんなにいないはずはない!と思ってしまうことも少なくないようです。
次に,②ですが,弁護士は事務所にいても,依頼者との打ち合わせ中など,電話に出られない時間が少なくありません。また,裁判に行く直前などは,遅れるわけにはいかないので,長引きそうな電話には出られないケースもあります。
そして③ですが,事案によっては,必ずしも折り返しかけるべきではないケースがあることも事実です。嫌がらせ的な電話を繰り返す相手や,既に調停を申し立てていて調停で解決を試みているケースなどは,電話での交渉などには応じないこともあります。事務員が,「折り返しかけるかどうかは弁護士の判断ですので・・・」と言っても,お構いなしに,「とにかくかけてこい!」なんて言われてしまうケースもあるんですよね。そして,かけないと,「あいつは居留守を使っている!」となってしまうケースもあります。
というわけで,居留守かどうかは別として,弁護士に電話をしてもなかなか捕まらないというケースは結構あるんですよね。もちろん,ご依頼頂いた依頼者の方には不便をかけないように,事前にメールなども含め,連絡方法をしっかり調整はするんですけれどもね
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