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弁護士の横領

2013年09月30日

 弁護士が巨額の預かり金を横領したというニュースを最近よくみます。
 なぜ,それだけの巨額のお金を横領するのでしょうか?

 弁護士は,事件の処理にあたって,一時的にお金を預かることがよくあります。たとえば,破産管財人(=破産した会社や個人の財産の清算業務を行う)や相続財産管理人(=相続人のいない故人の財産の清算業務を行う)の場合,「破産者○○破産管財人弁護士中井陽一」と言った口座を作り,そこに不動産売却等によって得たお金を集めていきます。当然ですが,その口座のお金は,あくまで管理業務のためのお金であり,最終的には債権者に配当などをしていくためのものです。ところが,通帳や印鑑は弁護士の手元にあり,引き出せてしまうので,横領の温床になるのかもしれません。このような口座は,不動産をたくさん売却したような場合,何千万とかになることもあるため,資金繰りに困った弁護士が手をだしているのかもしれません。
 また,横領をしている弁護士の年齢等をみると,実は,60歳以上の方の割合が比較的多いんですよね。かつては仕事も多く,仕事をバリバリこなして稼いでいたものの,年齢とともにだんだんと仕事が無くなり,しかし金遣いはかつてと変わらないため,苦しくなって横領する,というパターンが多いのかもしれません。

 どんな理由があるにせよ,法を守るはずの弁護士が,横領するなどというのは決して許されるものではないと思います。二度とそのようなことをする弁護士が出てこないような仕組みを作る必要がある気がしますkao_23



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Posted by 弁護士 中井陽一 at 07:58 │ 弁護士雑談