５分でいいから相談したい！に応じられる？

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５分でいいから相談したい！に応じられる？

2018年01月30日

　筆者のような地方の町医者的弁護士の場合、相談予約の電話がかかってきたときに、業務状況や混雑状況によっては、予約がどうしても少し先の日時になってしまうことがあります。
　そのようなときに、新規の相談者の方から、「５分だけでいいので、今日時間を取ってもらえませんか」と言われることがあるのですが、残念ながらお断りせざるを得ないことがほとんどです。
　５分くらいの時間なら作れそうなのに、なぜダメなんでしょうか？

５分でいいから相談したい！に応じられる？

　まず、一番大きい理由は、その相談が５分で終わる（＝判断のために必要な話をお聞きし、それに対してアドバイスをする）かどうかは、弁護士が実際に聞いてみないとわからないことが多いんですよね。

　たとえば、「妻が男と浮気をした。証拠として、ＬＩＮＥの写真が２・３枚あるので、それを見て、これで相手に請求できるかだけを聞きたいんです」という内容だったとします。一般市民からすれば、「それくらい、写真を見たら弁護士ならすぐ答えられるだろう」と思ってしまうかもしれません。
　しかし、不貞行為で配偶者の浮気相手に請求できるかどうかは、単に不貞行為の証拠の問題だけではなく、相手が既婚者であると知っていたかどうか、知らなかったとしてもそのことについて過失があるかどうか、請求する側の夫婦の婚姻関係は破綻していなかったかどうかなど、様々な要素で決まってきます。弁護士としては、請求できるかどうかを検討するためには、それらを聞かなければならず、５分で終わるのは難しいことが多いんですよね。

　また、弁護士の業務が忙しい場合、次にしなければならない仕事がたくさんあります。新規の相談者のために５分時間を作ると、その分、現在お引き受けしている顧客の方々の仕事や、顧問先の方々の仕事が、全部それぞれ５分ずつとりかかりが遅れてしまうんですよね。

　そのような事情もあり、業務状況が多忙なときには、「何とか今日５分だけ！」という新規の相談についても、予約が先の日時になってしまうんです。
　電話口で、「５分くらい取れるだろ！」と叱られることもあるんですが、ごめんなさい、時間に余裕のある弁護士に相談に行ってください、と思ってしまうんですよね kao_15

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2018年01月30日