講演の仕事は儲からない?
2019年01月16日
弁護士をしていると、様々なところで、講演や講師の依頼があります。筆者はおそらく結構多い方で、多い年は年間何十回と講演の機会があることもあります。
このような、講演や講師の仕事って、弁護士にとって大変なものなんでしょうか?また、儲かるものなんでしょうか?

基本的には、講演や講師の仕事は結構大変です。たとえば、新しいテーマについて2時間講演するとすれば、そのテーマに関する文献を読むなどして勉強するのに約5時間、構想を練った上でレジュメや資料を作成するのに約3時間、パワポのスライドを作るのに約2時間、というように、2時間の講演のための下準備に10時間くらいかかるのが普通です。
ただ、これまでに話したことと同じテーマでの講演の場合、準備の負担は一気に楽になります。以前、全く同じテーマで、北海道から九州まで,全国7箇所で複数回にわけて講演をするという依頼を受けたことがありましたが、準備は1回で済みますから、2回目以降は行って講演をするだけで済むため、非常に楽になります。
では、儲かるかどうかでいうと、実は儲かりません(笑)。
まず、弁護士に講演の依頼をしてくるケースで一番多いのは、市町村などの公共的団体や、商工会、各士業の団体など、純粋な私企業ではなくて、団体のことが多いです。そういう団体の場合、税金であったり、各構成員の会費で成り立っているので、代表者の一声で講演料を決めるというわけにはいかず、外部講師を呼ぶときの支払い基準などが決まっていることが多いんです。
たいていは、まず依頼のテーマと日程について電話がかかってきて、筆者が了解をすると、その後に、「大変失礼な話なんですが、うちの支払い基準では、1回2時間で謝礼は交通費込みの3万円となっておりまして…」というようなことが多いです。
2時間で3万円!と聞くと、会社員の友人からはうらやましがられることがあります。
しかし、実際には、テーマに関する文献の購入費に5000円くらいかかり、交通費に3000円くらいかかり、源泉徴収もされますから、手元に残るのは2万円程度です。
そして、先ほど述べたように、下準備に10時間+講演2時間+往復移動時間2時間=合計14時間かかりますから、時給にすれば1428円というところです。
しかも、弁護士は経営者として、事務所のテナント賃料や事務員の給料を支払う立場ですから、時給1400円程度だと、正直なところかなりの赤字なんですよね…
筆者は講演の仕事は好きなんですが、事務所のことを考えると、あまりに引き受けすぎるのもどうかなあ、と思ってしまうところです
このような、講演や講師の仕事って、弁護士にとって大変なものなんでしょうか?また、儲かるものなんでしょうか?

基本的には、講演や講師の仕事は結構大変です。たとえば、新しいテーマについて2時間講演するとすれば、そのテーマに関する文献を読むなどして勉強するのに約5時間、構想を練った上でレジュメや資料を作成するのに約3時間、パワポのスライドを作るのに約2時間、というように、2時間の講演のための下準備に10時間くらいかかるのが普通です。
ただ、これまでに話したことと同じテーマでの講演の場合、準備の負担は一気に楽になります。以前、全く同じテーマで、北海道から九州まで,全国7箇所で複数回にわけて講演をするという依頼を受けたことがありましたが、準備は1回で済みますから、2回目以降は行って講演をするだけで済むため、非常に楽になります。
では、儲かるかどうかでいうと、実は儲かりません(笑)。
まず、弁護士に講演の依頼をしてくるケースで一番多いのは、市町村などの公共的団体や、商工会、各士業の団体など、純粋な私企業ではなくて、団体のことが多いです。そういう団体の場合、税金であったり、各構成員の会費で成り立っているので、代表者の一声で講演料を決めるというわけにはいかず、外部講師を呼ぶときの支払い基準などが決まっていることが多いんです。
たいていは、まず依頼のテーマと日程について電話がかかってきて、筆者が了解をすると、その後に、「大変失礼な話なんですが、うちの支払い基準では、1回2時間で謝礼は交通費込みの3万円となっておりまして…」というようなことが多いです。
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Posted by
弁護士 中井陽一
at
09:09
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