不貞行為のよくある反論って？

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滋賀の弁護士草津駅前法律事務所

不貞行為のよくある反論って？

2018年08月10日

　弁護士として、不貞行為（不倫・浮気）の慰謝料請求をしていると、相手から色々な反論が出てくることがあります。
　どんな反論が多いのか、想像できますか？　ちなみに、法律上の「不貞行為」とは、原則として「男女間の肉体関係」のことですから、相手としては、とにかく肉体関係がないという反論をしてくることが多いです。

不貞行為のよくある反論って？

①単に親しい友人である
　最近は、メールやＬＩＮＥのやりとりで浮気が発覚することが多いのですが、それに対し、「親しい友人だ」、「肉体関係はない」という反論はかなり多いですね。
　慰謝料請求する側としては、そのような反論をされるであろうことを前提として、しっかりとした証拠を掴む必要があります。

②（確かにホテルや相手の家にはいったが）何もしていない
　これも昔からよくある反論です。
　ただ、裁判所の判断としては、ラブホテルに行ったらほぼアウトですし、異性が２人きりで一晩一緒にいればほぼアウトですね。
　難しいのは、昼間や夕方～夜にかけて、女性宅で２人きりだった場合です。この場合、「一緒にご飯を食べてゲームをしただけだ」という反論が通ってしまうことも多いので、慰謝料請求する側としては要注意です。

③既に婚姻関係が破綻していた
　この反論も非常によく聞きます。「婚姻関係が完全に破綻した以降の不貞行為は、慰謝料が発生しない。」というような情報は、ネット上に飛び交っているからでしょうね。
　しかし、実際問題として、まだ夫と妻が一緒に生活をしている状況であれば、婚姻関係の破綻が認められることはほとんどありません。ですので、弁護士からすれば、この反論は痛くもかゆくもないことが多いです。

④浮気をしてもいいと言われた
　意外かもしれませんが、こういう反論をしてくる人（特に男性）がそれなりにいます。ケンカの際に、妻側が、「もうアンタの顔なんかみたくない！勝手に浮気でも何でもしてきたら！」みたいなことを言っているのかもしれません。

　あまりこの点について裁判でガチガチに争ったことはありませんが、基本的には、ケンカの際にそのような発言があったからといって、貞操義務がなくなるとは思われません。したがって、このような反論が認められる可能性は低いでしょうね。

　
　弁護士からすると、これらの反論が出てくると、「ああ、またいつものパターンか」と思ってしまうんですよね kao_2

滋賀の弁護士のひとりごと｜弁護士中井陽一のブログ

不貞行為のよくある反論って？

2018年08月10日